茶話– category –
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フェレットの冒険
3.11あの日、あの時間突然の揺れにコップの並んだ棚を押さえていました。腕の間をすり抜け床に落ち割れたガラスが靴の上で光っていました。やっとの思いで店の外に逃げ出ると、脇の道路とその先の林を仕切る鉄のフェンスが輪ゴムのようにグニャグニャと不... -
プラテーロは私
年が明けました。今年も美味しいコーヒー作ります。それとギター文化発展のため尽くします。 プラテーロは小さくて、ふんわりした毛並みを持っている。あんまりふんわりしているので、まるで身体じゅう綿ばかりでできていて、骨なんかないみたいだ。ただ、... -
いつやるの「今でしょ」
お兄ちゃん大好き寝てばかりのボクテ君です。 肌に冷たい風を感じると、夏の終わりのあの頃を思い出してしまいます。高校二年の夏休み明けマッシュルームカットの僕は少し不良に憧れていました。1970年代の終わりの巷には、丈の長い学生服にボンタンという... -
櫻本縁起
上の写真はくるみコーヒーからの眺めsns映えするよと言われて載せてみました。 櫻本縁起 手を膝に揃え、風に打たれながら四百年前から、ここに座りこの景色を見ていた。 春は風が吹くと微かな香りとともに緑が落ちた。それが、脇の小川に流れ、小さな船の... -
白い廊下にて
おらが鎮守の杜の山桜 父のことを書くのは、きっと山桜に騙されているから。 去年の6月、父の胆嚢炎の手術のため東京の病院にいた。手術の付き添いのためだ。手術室の前のソファーに座り、一人中庭を見ていた。綺麗に刈り揃えられた庭木の中、何本かの雑草... -
椿の花が咲きました。
椿の花が咲きました。花が丸ごと落ちるから母は苦手と言っていましたが、母の母、祖母は椿が好きでした。庭にはよくそんな椿の首が落ちていました。 昔、玄関前に年寄りの梅の木があって、その脇に背の高い棕櫚の木がありました。そのころ子供の私は、棕櫚... -
右も左もわからない
俳優の堺雅人が「急に言われると右と左が分からなくなっちゃう」とバラエティ番組で言った言葉が「病気じゃないの」と話題になっていたようですが、私もそうなんです。妻には「バカだね〜」と憐れむように言われるので淋しい思いをしていましたが、仲間が... -
猫豆とブチ猫
上の写真は外猫、鯖虎の サバゴローです。ブチの子猫の写真はまだありません。 毎日 猫にキャットフードをあげている。下部尿路が気になる猫ちゃんにってやつをコメリで買ってきている。猫のご飯はおばあちゃんの管轄なので私は在庫管理はしていない。 す... -
躑躅じゃなくて皐月です
私にはそう思えたんです。季節外れなのだろうか?くるみコーヒーのある丘の上にはツツジの花が満開に咲いている。赤に混じってオレンジ色もポツポツ、ピンクもチラホラ。薔薇の時期と被ってあたりは百花繚乱の体を成している。 先日妻が柳田國男の「山の人... -
見ている
一年前には犬が一匹と猫が三匹いた。今は、おばあさん猫と不良の若手男子猫の二匹になってしまった。可愛い二匹がなくなって落胆の日々が続いていた。フト見ると遺された二匹の猫がこちらを見ている。台所にいると隣の部屋から覗いている。テレビを見てい...